湿度が高くなれば湿度を吸い、低くなれば今度は湿度を放出する。自然の素材が少なくなった私たちの生活の中で、畳は部屋の湿気をコントロールしようと頑張っています。余り湿度が高いとカビ、ダニ、シロアリ、の発生の原因にもなります。時々はたたみの水分量を専門家に測定してもらい、湿気の害を防ぐことが必要です。
畳には、人間に悪い影響を与える二酸化窒素やVOC(揮発性有機化合物)などを吸収して、部屋の空気をきれいにする力を持っています。また、あのイグサ独特の香りは私たちの気持ちを安定させる森林浴にも似た効果があります。ですから和室にある生活は、現代人にとって最も理想的なものといえます。
畳には大きく分けて2つの種類があります。
畳の芯にあたるのが畳床。目に触れる機会はないですが畳の機能性質を大きく左右する重要なポイントです。
お宅の畳はどちらかご存知ですか?
※現在、新畳の85%は建材床の畳です。
【ワラ床】
昔ながらの、ワラを何層にも重ね合わせたもの 畳ならではの感触や味わい、吸放湿性・耐久力 復元力という点では優れている。※換気など管理が悪いとダニが発生することがあります。
【建材床】
ワラを一切使用せず、ポリスチレンフォームや インシュレーションボードを使用したもの。 ダニ・カビが繁殖しにくく断熱性・防音性などに優れる 従来の畳に比べると軽量で扱いやすい。
【イ草の質(長さ・太さ・色調)】
茎に変色や傷などがなく太さや色がそろっているほか、一般的には長いものほど上級品とされる。また、泥染めに使われる染土が色を決める重要な要素となる。
【経糸(種類・芯の数)】
経糸には伸度が少なく、硬くて腰があり、湿気に強く、虫がつかないことが条件。マニラ麻・太麻、ちょ麻、黄麻、綿糸、化学糸などがある。中でもマニラ麻は肉厚で腰があり、配(畳の目の山なりの部分)と配の境目をくっきりとつくれるため、高級品に用いられる。また、二本芯にしたものは超高級品。
【織り方】
織り方は一般的にひとつの配につき2本の経糸を通していく。糸と糸の間隔が均等なものが普通の目織り。糸と隣の配の糸との間隔が狭い、目の詰まった織り方が諸目織り。また、ひとつの配に1本の糸を通す目積織りや、糸と糸との間隔が広い大目織りなどがある。
畳の張替えというと畳を新品に取り替えるというイメージがあるかもしれませんが、状態により対応方法も様々です。
「そろそろ古くなってきたけどどうしたら良いんだろう?」等疑問がありましたら是非お問い合わせ下さい。
【裏返し】
新しい畳を強いてから3~5年たつと日焼け・いたみが目立ってきますので、畳表を裏返して張り替えます。
【表替え】
畳床はそのまま利用して新しい畳表に張り替えます。表替えはお部屋の空気を一新します。新しいイグサは湿度を40%に調節しよい生活環境を保ちます。その上、イグサ特有の自然の持つ香りは人の心をリラックスさせストレスを和らげます。
【畳新品替え】
畳に弾力性がなくなったり、凹凸や大きな隙間が出来る様になったら、畳床も含めて新品に替える必要があります。
ぬれ雑巾で拭くと畳の光沢がなくなります。掃除機をかけ、乾いた雑巾でカラ拭きをしてください。
直射日光は畳表の変色をまねき、いたみを早めますので出来るだけ避けて下さい。
畳の上にはなるべくジュータンなどを敷かないで下さい。畳の呼吸を防げカビ、虫などが発生する原因となります。
裏返しは早めがコツです。3~5年で行い、表替は5~6年でお手入れすることをお奨めします。
ピアノや机のように脚のある重いものは直に置かないこと。
できれば年2回は日干しをしてください。
1つでも当てはまったら要注意!適切なお手入れをしてあげることで畳はより快適に、より長く使うことが出来ます。
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